勢いで乗ったけど・・・大丈夫かな?いろいろと。

でも、サイドカーのシートはふかふかで気持ちいい。

エンジンをかけて、風を切るように進んでいく。

そのときに、ふわっと甘いにおいがする。香水みたいな。どこかでにおったことある気がする。気のせいかもだけど。

なんだろう?シートから?

ああ、・・・・・先生と別れた彼女さんのかな。さっきもちらっと垣間見えた、納得できない別れをしたと思われる彼女の影が、再びあらわれる。

でも、それを聞くのは憚られるから、「あ、そっち右です。」と、何食わぬ顔をして道を案内する。なにも感じていないように。