「久しぶりだな、あのゲーム以来か。こうして全員そろうのは」

女はゆっくりと、ティーカップを口に運ぶ。

ダージリンの放漫な香りが辺りを漂っていた。

「まァね、ボクはあのあとすぐに卒業だったし」

前髪の長い金髪を、右に垂らしている男が

女のすぐヨコから話し出す。

その前髪のせいで、綺麗な金色をした

瞳が片方見えなくなっているようだ。

そして、片手には持参した甘味が。

「俺も、もう一度みんなに会いたかった」

メガネを掛けた、童顔の男がまっすぐ全員を見渡している。

どこか自信に満ちた表情だ。