「良いじゃないか。
英語での呼び名は
どうも、いけ好かない」

セイラは腕を組んで、

深くイスに腰掛ける。

それ見届けた准は

茶髪の女の方を見る

「では、次に
“March Hare”役
(三月ウサギ)」

茶髪の女は、立ち上がることは

しなかったが、

全員に向けて一礼した。

「私は“March Hare”役
風見 倖(カザミ サチ)
15代目“三月ウサギ”
をやらせて頂きましたけど
“白ウサギさん”ほど
奇妙な行動には
走ってないわよ」

倖が可愛らしく笑う。

セイラと真逆の

女の子らしい子だ。