翌日。


今日は夕方からバイトだ。
昨日…というか今日だったけど、通話で寝るのが遅かったためお昼すぎまでたっぷり寝た。

準備をして、バイトに向かう前に悠翔くんへ連絡を入れる。



〈昨日は夜遅くまでごめんね!同窓会楽しんできてねー! 〉


よし。
昨日の出来事が夢ではないことを噛み締めながら、残り数週間の勤務となったバイト先へ向かう。

バイト先は家から電車で30分のところにある。水泳や英語、体操などを子どもに教える習い事教室のようなところだ。

スポーツも英語も勿論出来ない私はそこで、事務の担当をしている。大学時代から始めたのでここでのバイト歴もかれこれもう3年だ。


午後9時。

今日の私の勤務終了時間。
後片付けを終えて、ぼちぼち帰るか。


「お先に失礼します。お疲れ様でした!」



電車がくるのを待つ間にケータイを確認する。



あ….、悠翔くんから連絡きてた。


【 9時集合なのに20分前に起きました(笑)
バイト頑張ってください!】



…やっぱり寝坊したのか。
仕方ないよな〜と思いつつも、返事をする。


〈 全然間に合ってなさそうな時間に起きたのね、、!(笑)
ありがとう!今バイト終わったところです。〉



返信をしていると電車がきたので乗り込んでケータイを触っているとすぐに連絡がきた。


【今2軒目から帰るとこです(笑) バイトお疲れ様です!気をつけて帰ってくださいね!】


ラリーが続く。


〈 おっ!楽しんだのね(笑)はーい!悠翔くんも気をつけてー!〉



電車に揺られながら、
男の人に「気をつけて!」なんて言ったこともないし言われたこともないような気がするなあなんて考えていた。
なんだか甘酸っぱい気分だ。