擬似恋愛脱却物語


『も!もー………もーーー……もえみ!』

「ちがうよー(笑)」

『ヒント!2文字目まで教えてくださいー!』


通話開始から1時間が過ぎ、時刻は2時を回る頃。お酒を飲んでいたらしい彼は最初よりもちょっと砕けた口調で名前を当てていく。


「ほぼ答えじゃん!(笑)
んとねー、もも○だよ。もう当ててよね」

出血大サービスってやつだ。


『もも……ももこ!』


「残念!ハズレたのでもう教えません!(笑)」


『えーーー?!もっかいチャンスーーー!んーー、ももえ!』


んーー、惜しい。


「そんな面白い名前じゃないし(笑)、そんなに引っぱってもアレだから、ももあから順番に言ってってみて?」


これでどうだ。
ピンとこいよ〜〜〜〜。


『ももあ、ももい、ももう、ももえ、ももお、ももか、ももき、ももく、ももけ、ももこ、もも…あかさ…ももさ、ももし、、、』


あっこれ通りすぎたしもう無理だ。


「ストップ!もう通り過ぎちゃった。正解はももかでした。なんでそんな当たんないの!(笑)」