「静流くん。明日、茜と出掛けてくるね」


「….ん」



チラリと静流くんを見ると、何だか不機嫌オーラが出ている。
でも、静流くんが不機嫌なのはいつもの事だよね。



「ふんふーん♪」



「…ご機嫌だね」



鼻歌を歌っていると、不機嫌丸出しの低い声が聞こえた。



「最近忙しかったから、誰かと出掛けるなんて久々だもん♪」



「…ふーん」



それ以上は話す事がないようで、読んでいた新聞に視線を戻していた。