〜帝皇が愛したBlack*cat〜


「夏恋…」

急に名前で呼ばれてドキッとする。
整った容姿の男に真剣に見つめられると
ドキドキする。
と言うより、漆黒の瞳に吸い込まれそうだ。

「なんですか?藤堂さん」

と言ったら、藤堂さんは眉を寄せる。

「えっ、…名前間違ってますか?」

「……帝」

帰ってきた返事に理解出来ず
首を傾げる。会話にならない。

「帝でいい。敬語もいらない」

口数が少ない人なのか
さっきよりは言葉が増えたが
それでも理解出来ずしばらく考えた

「あっ!帝」

名前で呼んでいいって事か!

「クッ…それでいい。」

名前を呼んだら口角をあげて笑う
綺麗な顔が笑うとより破壊力がある

「あっ、でも…」

この街の支配者?
偉い人であるのは確かで
そんな人を呼び捨てにするのは気がひける

「夏恋、呼べ」

ほんと、単語で話す人だなぁ

「…み、帝」

隼人を呼び捨てにする時より緊張する
さっきは、ちゃんと言えたのに

「…ククク」

そんな、私を見て楽しそうに
笑う…帝。

それ見て、私の緊張感も少し和らいだ。