___________________

____________

いま、ものすごくお困りである。

マリアーヌのランチタイムは

とっくに過ぎていて、客足も減ってきた。

あと1時間頑張れば終了だけど……

「なぁなぁ、聞いてる?かれんちゃん」

「……。」

「かれんちゃーーん」

しつこく私を誘うこの男。

「帰りたいので……」

「そう言わずにさ〜
バイトじゃなくて、今日は俺と
客として遊ぼ?」

昼は、マリアーヌ
夜は、CLUB*MARIA

この男は、私とこれから
CLUB化とするここで
遊びたいと、可愛い顔で笑って誘ってくる。

ホールから、カウンターの中に
逃げ込んだ私を追いかけてきて
カウンターに頬づえをついてこちらを見てくる

完全に寝ているニッシーは助けてくれない


「……知らない人とは、遊びません」

今日、初めて会った人と遊ぶなんて
そんな事出来るはずがない。

「えぇ〜さっき教えたじゃん。
隼人!五十嵐 隼人」

名前を教えられても
知らない人には変わりない。

誰か、この方を止めてくれないだろうか…。