急いでオムライスを作り

持っていく準備をする。

「準備完了。ユウちゃーん!
届けてくるねー!」

「ちょっ…ちょっと待て!」

そう言って、洗い場から出てきた

ユウちゃんの手には黒い…モサモサ?

「これ、被っていけ。あとメガネ」

渡されたのは黒いモサモサではなく

短髪のカツラに黒縁メガネ

「えっ、何これ。私ちゃんと髪あるよ?」

「はぁ…、これからお前は
男になる。」

「えっ、ええええ!?」

「いつも、持っていくのは
ニシの仕事だけど、たまたま
今日はいない。あのビルは危険だ
お前が、女だと分かれば
どうなるかわかんねー。
だから、男の格好しれば安全だ」

何をおっしゃってるの、ユウちゃん
私は、男になって危険な領域に入れと?

「まじ…ですか?」

「うん…まぁ、本来なら
ニシの仕事だが、俺は今から
夜の準備があるからな。頼む」

ユウちゃんは、これから仕事で
準備をしなきゃいけない。
いやいや、ながらも了承し、

警備が凄いらしく、中への
入り方を一通り習い

いざ、危険な領域へ