オギャー オギャー
ある夏の晩、とある病院で
一つの小さな命が誕生した。
そして、その子を大事そうに
抱きしめる母親と、
(ありがとう)と感謝の言葉を何度も
繰り返しながら微笑む父親の姿
見てるこっちまでも幸せに
なれるような微笑ましい光景
退院時、車に揺られながら
父親と母親は、わが子を抱きながら
とある場所へと向かう。
｢…ねぇ、今日初めてこの子の目を見たの。
とても綺麗な金色だった。
あなたに……そっくりね。｣
と言って、笑う母親
｢よく、寝てるな。早く大きくなれよ。
きっと、母親に似て綺麗な女性になるぞ。｣
父親は、そう言って微笑んだ。
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