言い返せない。 確かに乃彩を寂しがらせてるのは俺だ。 大学が忙しい。バイトが忙しいって言い訳をして乃彩と話す時間を削っていた。 「あなたがそんなんなら乃彩ちゃん貰っちゃいますから」 それだけ言うとその男はそのまま家を出て行った。 俺は乃彩の前まで行き頭を撫でた。 高校生の時はずっと一緒で頭を撫でるといつも嬉しそうに乃彩は笑ってくれた。 でも今はどうなんだ? 「…ごめんな乃彩。」 乃彩を傷付ける奴は許さないって高校生の時よく言ってたけど今乃彩を傷付けてるのは俺だ。