「…晴輝、もう授業始まっちゃうよ…？」

「もう少しだけ〜」


午後の授業の前の時間。

晴輝はあたしのクラスの教室にいる。



「すぐ浮気する彼女をほっとけないし〜」

「浮気?!そんなことしてないもん！」

「してんじゃん。他の男と飯くってるじゃんか」

「…そろそろ許してよ…しつこい」

「なんとでも言えよ」



梨里たちが言ってた意味が、少しわかった。

独占欲(？)っていうのが、晴輝にもあるのかも。






あたしが、ムスッとしてる晴輝をながめていると、クラスの女子に話しかけられた。




「佐倉さんっ…!!呼んでるよ!!!すっごいイケメンが!!!」



興奮した様子の女の子。

あたしを呼んでる…？

イケメンが？


ありえないんだけど…。





とりあえず、あたしをにらみ始めた晴輝をおいて、廊下に出る。