イケメン彼氏と(元)デブ子ちゃん

―結衣SIDE―



……なによ。


さっきの言い方!


もう帰ってだなんて、前の晴輝はそんなこと言わなかったのに…。



あたしは、イライラしながら、廊下を歩く。


やっぱり、太ってるあたしが好きってことじゃん!


晴輝も外見なんじゃん!





そんなこと考えてたら、前に壁があるのに気づかなくて…。



「いたっ!」



おでこを思いっきりぶつけてしまった。




「いった…最悪だ〜…」





前のあたしだったら、すぐに男子が飛んできて、からかってくるのに…。


誰も…こない?!


笑ってないし…!


むしろ、心配してくれてる…?



もう、あたしが壁にぶつかっても、おかしくないんだ!


すごく嬉しい!



そう思うと、痛みなんて忘れて、笑顔になる。


あ、とりあえず保健室で冷やしてこよう。

うん、そーしよ。


あたしは、そこまま方向転換して、保健室へ行った。