黒桜 〜あたしと5人の黒狼〜



「オレのっ!!彼女っ!!なんだろっ!?」


「うッ…グハッ……クッ…」


横に倒れたあたしの体を、躊躇なく蹴る。


痛い。


苦しい。


息が…デキナイーーーー




「ハァッ…ハアッ……クッソ!!」


「…………。」



しばらくして、泰雅が蹴るのをやめた。


…終わった…?


血走った目の泰雅は、後ろの部下に向けられる。


「おい…お前ら!!好きにしていいぞ」



え…。


そ…んな…。


今までは、部下に任せることなんてなかったのに…。



「泰雅さん。それって…」


「あぁ。ヤっちまってもいいぜ?」


泰雅がそう言った瞬間、男たちの目が変わった。