黒桜のバーを出たとき、もう外は夕方で、タイガーアイのたまり場についたときには、夜だった。


倉庫の前で、深呼吸をする。


泰雅の命令を無視したのは、これが二回目。


一回目は…この生活があまりにも辛くて、逃げ出した時だった。







。。。。。。。。。。。。。。。。。。



「ハァッ…ハァッ…ハァッ…」


泰雅の彼女になってから、約一ヶ月。


あまりにもひどい、暴力や性的暴行で、あたしの体と心はボロボロだった。


(もう…無理…)


このままじゃ、殺される。



そう思ったあたしは、ケータイを変え、友達の家に住まわせてもらうことにした。


泰雅との、縁を切るためにーーーー。