「どうしたんだよ、こんなところで」 「別に…。学校行く途中なだけ」 制服着てるんだし、それしかないでしょ。 「ちぇーっ。釣れねぇなぁー。俺の女なのによぉー」 「……。」 俺の女…ね。 …無理やりしたくせに、よく言う。 「泰雅さん。時間が…」 うしろの部下の一人が、時計を見ながら慌てたように言う。 「おう。じゃあな、七季」 「…うん」