ピチャン…ピチャン…



水の音が、遠くでする。



重いまぶたを開けて、視界に入ったのは、コンクリートの壁。


ソファーやテーブルも置いてある。


細長いテーブルの奥には、高そうなお酒のビンが、ズラッと並んでる。



ここは…どこかのバー?


「痛ッ…」


お腹がズキズキと痛む。


そういえばあたし…赤髪にみぞおちを殴られて、意識を失ったんだった。


「よぉ、ナナキちゃん」


寝た体勢のまま、声のした方を見上げる。


「…ここはどこ?あたしをどうするつもり?」



もちろん、相手はあの赤髪。


「さぁー?どーするんだろうな。俺らのボスが決めることだ」


ボス…ってことは、赤髪よりも強い奴がいるってこと!?