「…アンタには関係ないでしょ」 好きで強くなったわけじゃない。 でも、自分を守るためにはこれくらい強くならなきゃいけなかった。 ただ、それだけなのに。 「おー、強気だねぇ〜。…でも……」 ドカッ!! 「!?」 な…に…? 猛烈な痛みが、お腹から体中に広がる。 何が…起きたの!? 「グッ…」 ヤバイ…。 視界が…暗くなる…。 もうろうとする意識の中で、あたしがはっきりと見たのは… 自分のお腹に、赤髪の拳がめり込んでいたことだった。