そういえば、さっきもあたしのフルネーム言ってたような…。 どうして知ってるの? 「ハンッ」 混乱しているあたしに、赤髪は鼻で笑った。 「へぇ〜、アンタは知らねえみたいだな。自分がこっちの世界では、どんな存在なのか」 「どんな存在って…?」 「“厄介な泰雅を倒せるキーアイテム”ってことだ」 まさか…あたしを…。 「拉致る気?」 「フン。馬鹿じゃねぇみたいだな」