「離…して…!!」 「さっさと答えろよ。お前は、佐倉七季か?」 グッ… 「うぅッ…」 顎をつかむ手が、強くなる。 息が…。 もう…ダメ!! ドンッ!! 「!?」 「ガハッ…ゲホッゲホ…」 なんとか、男を突き飛ばして、男の手から逃れる。 「あ、兄貴…。そいつがまさか…!!」 「…あぁ。例の“ナナキちゃん”だろうな」 後ろのリーゼントっぽい奴と赤髪が、何かはなしてる。 ていうか…。 ナナキちゃんって、あたしのこと?