あー、もう!!
「ずいぶん楽しそうやないか、レイ」
そう言って近づいてきたのは、関西弁のスキンヘッド。
確か、名前は……
「そう見えるか?」
名前が…出てこない…。
「表情筋、ずっとあがりっぱなしやで?……ん??」
じっと、スキンヘッドの顔を見ていたからか、疑問を投げかけられてしまった。
「えっと……」
名前が思いだせないなんて、失礼だよね。
そんなあたしを見たのか、レイが口を開く。
「カイ…でいいよな?呼び方」
えっ…?
どうして…。
「あぁ!名前が分からんかったんか!!ええで、カイで」
「あっ、はい…」
人懐っこい笑顔で、ポンポンと肩を叩く、カイ。


