ぶかぶかの服を着て、バスルームを出る。
やっばり、なんだか歩きづらいな…。
影からそっと、みんなが集まっている店内を覗いてみる。
いつの間にか、黒桜の他のメンバーも帰ってきていた。
レイは、カウンターに座り、水を飲んでいる。
他のみんなは、ソファーの方でスマホをいじったり、本を読んでいたり。
(あれ…?)
その様子を見て、あたしは一つ気づいてしまった。
…普通に見れば、みんなイケメンだということに。
いや、今まで『烏間のNo.1』ってイメージしかなかったから、全然カッコイイとか思わなかった。
ていうか、ただ怖かった。
でもーーーー
「……いつまで覗いてるつもりだ?」
「…!?」
ハッとして、レイの方をみると…バッチリ目があった。


