ある噂話の世界にて

「そりゃぁ…
　知りたいけど。」


渋々答える


どうせここで扉を開けようとしたって
美輝に阻止されるだけだ




「じゃあ、教えてあげる！
　まずはこっち来てよ！」



ひょいひょいと手招きをする美輝




躊躇する



「早く早くっ」



早く早くと言われても……
さっきみぞおちに見事なパンチ
をした人だ

多分今行っても何もされないだろうけど
やっぱり恐い


「ねぇ。
　ここからの距離じゃ駄目なの？」


「やだ」


即答された


「なんで？
　ここからの距離でも会話できるじゃん」


そうだ。
ここからの距離でも会話なら
全然問題ない



「だって目の前に何も障害物とか　
　無いのに、こんなに離れて会話
　する友達っている？
　なんか嫌われてるみたいじゃん！」


うーーーーん
確かに……

ん？


今、美輝友達って言った？



誰と？