吸血鬼の王子に恋をしたらだめですか?

離れたくない。


後ろから抱き締められる「クロトくん?」 後ろから抱き締められてるから、表情が見えない。「・・悲しませて、悪かった。守るって言ったのに・・悲しませてすまなかった」 「ううん・・。大丈夫・・ありがとう。クロトくん、離してくれるかな?」 パッ 正面を向き、
「私、離れたくない・・クロトくんと一緒にいたいよ・・」ポロポロっ・・「夕日は、人間だから吸血鬼の俺と一緒には行けない。」 「じ、じゃあ・・ど、どうしたら一緒に行けるの?ぐすっ・・うぇぇ・・」ポロポロ、涙が止まらない・・「方法は、ある」 「・・あるの?」 「あるけど・・教えられない。教えたら・・夕日は人間じゃなくなる」

「人間じゃなくなる・・私が?」 「・・そうだ。」
「私、人間をやめても・・」 「ダメだ」 「やめる!」 「夕日!」 ベランダの柵の上に立つ。「夕日・・やめてくれて
」 「・・ごめんね。クロトくん」 目を閉じて柵から足が離れる二階だから、落ちても骨折くらいだ。・・フラッ
「夕日ーー!!」柵から、クロトくんが叫んでいる。
ごめんね・・