少しずつ桜の花が咲き始めた ある日、私は彼と出会った。 ーどうしたの? どこからか優しい声がする ふと見上げると心配そうな顔をした 男の子が佇んでいた ーどこか痛いの? ううん。 違うよ。 痛くない。 ーそれならどうして… ここで私の夢はいつも終わる。 どんな男の子だった?どこで出会った? いつ?どうしての続きは? いつもこれ以上思い出せない。 だけどこれがわたしの初恋である。 ひとつ覚えていることはあの男の子は 優しい声をしていたということ…