太陽とあたし。

<中島SIDE>

なんで、芹沢くんにまたあったんだろう・・・・。だって、芹沢くん、遠い学校なのに・・・・。どうして?
「なんで・・・・、」
自分の部屋で芹沢くんとの写真を見返す。別れてからももらったものや写真は捨てられないまま。だって、全部全部、趣味ではないけれど、少し高いものばっかり。捨てられないよ・・・・・。
「こんなに幸せだったんだな・・・・。」
写真のあたしはどれもすごく楽しそうに笑ってる。でも芹沢くんは照れて笑ってくれなかったんだよね・・・・。
「あ・・・・、」
またひとつ季節がすぎたころの写真。このころのあたしの顔は不自然な笑顔。だんだんと楽しくなくなったころ。
「・・・・・・。」
このあと別れたんだよね・・・・・・・。思い出すと辛くなる。
プルルルルルル
「っ、あ、はいっ、もしもしッ、!!!!」
「・・・・、葵?」
太陽くんだ・・・・、。
「うんッ、なにっ?」
「えッ、いや、なにもないんだけど・・・・、。」
少し気まずそうにいう君。
「ん?」
「いや、その、今日・・・・、なんか、うん。」
まだあって一日だよね・・・・・。なんて優しいんだろう。
「優しいね、。」
少し冷たかった芹沢くん。こんなにも暖かい太陽みたいな人。
「あたし・・・・、太陽くんみたいな人と友達になれてうれしい。」
素直にキモチを伝えた。大事な気持ちはちゃんと伝えないと・・・。
「えッ・・・・、」
少し驚いた声が聞こえる。
「・・・・・、。オレもだよ。」
「えへへッ・・・・、」
部屋のガラスにうつる楽しそうなあたし。
ちゃんと笑えてる・・・・。あたし。