「風鈴!」
瑠魅歌は私の部屋の扉を大きく開け放ち、私の名を叫んだ。
「瑠魅歌…叫ばないでよ」
「悪い悪い…。弥宵依様の命令により守護にあたります!宮野 瑠魅歌です!」
「はいはい…わかってるよ」
「……って、その服で行くの!?巫女着は?」
「妖怪退治しに行くわけじゃないんだからいいでしょ」
「……ああ!もういいよ!雷夜の爺さんの支度ができたら行くよ!」
巫女着でない私の服は、弥宵依様が着ているあの服の緑と白を基調とした服だ。その代わり、弥宵依様が付けていた帽子は無い。
「ご支度出来ましたでしょうか?」
「出来たよ」
「んじゃあ!行こうか!」