「私の祖先は大事な物を残してこの世を去ってしまった…『願い玉』という素敵な玉を……。いや、あえて残してくれたのかもしれない…願いを……皆の願いを叶える為に」
と、言ったところで私の部屋をノックする音が聞こえた。
「失礼致します風鈴(ふうりん)殿」
「雷夜(らいや)どうしたの?」
「大樹 ソリューショアの様子が違うのです…」
「大樹が…」
私は大樹が見える窓を眺めた。
「本当ね…。行ってみましょう!」
「しかし!」
「これは私達しか…大樹へと続く道は妖怪がいるのです!私しか行けぬ場所…誰が行くのです?」
「…弥宵依(やよい)様にお伝え致します…」
「ありがとうね…雷夜」
そして、雷夜は私の部屋を出て行った。その後私は背伸びをし支度を始めた。