──取り敢えず・・・



「よーい・・・スタート!!!」
「みんなー!ドーナツは私の物だから!」

麻日と放送の声が重なった。と同時に

みんな我先にとドーナツを選んでる。

だが麻日はドーナツの元へは行かず

弁慶の如く仁王立ちしていた。

「麻日!どうしたの?あんた遅れてるよ」

「大丈夫。『まだだ。』って

本能が言ってる。」

新芽は呆れて先を見ると

その数メートル先にも仁王立ちしてる奴が

いた。

──あれは?もしや