日暮れ物語



駆け出す人々の群れを商店街から

200メートルほど離れた高い木の上から

眺めている者がいた。


――ほんとにここであってるのか?



「俺の感を信用できねーってのか?」

野太い声が言う。

「いつも外れるじゃん。まぁとりあえず

俺、下行って見て来るわ」

もうひとつの小さい陰・・・琥珀は言った。

次の瞬間その陰は消えていた。



「あのヤロー。本当に分かってんのか?」




琥珀は知らない。父親の感がどれほど鋭

かったのか。もう昔の話だが・・・