「玲!!」

麻日に向かいはやぶさの如く跳んで来た。

玲は麻日の寸前で急停止。


麻日と玲の間の風は妙に冷たく吹き過ぎる

のであった。







真河玲〔マコトガワ レイ〕麻日と同じクラスの

うるさい男子の1人。



なんだか、やけに麻日に付きまとってきて

「鬱陶しいから消えて!」って麻日が言っ

てもいつもくっついて来る。




クラスの女子。いや、全校の女子のほぼ

半数以上に「カッコイー♡」とか

チヤホヤされてんのに麻日にしか興味ない

らしい。



「なんで玲!居んの!?」

「あさひぃー。だめ?」

「そんな、顔したって…こっち来んなー」





玲は乙女心のつかみ方を、よ〜く知ってい

る。だけど麻日は玲の猛烈なアタックに

さほど、動じない。



玲にとって、一生のミステリーであろう、

麻日のおとし方。

玲はそこに麻日の魅力を感じてるのかも。



「ところで今日学校で大変で先生は家でお

となしくしてろって言ってたのに回復

早いな~あさひはぁ~」




「そりゃこんなビッグイベントの日に学校

が壊れて今日は早く帰ってきたのに家でお

となしくしてろっていう方がおかしいで

しょ!」