日暮れ物語



博士は表情ひとつ変えずに床を這いずりま

わっているものをただ見ていた。


「生まれた、、、。」

「ああ。生まれちゃったね。」

 ………………。

「ぐぅーがぁー!」


卵の殻をそこらじゅうに、まき散らしなが

らその子は必死に生まれて

きた喜びを表現しているのであった。



そんなドラゴンは後で片付けする人の気な

ど知る由もなかった。