「だから、友達になりたいと?」




「まぁそんなとこ。」




どうしよう。




私今、ものすごく動揺してる。




今までこんなにも私を見てくれる人がいただろうか。




真っすぐ私を見て、友達になろうと言ってくれる人がいただろうか。




この男は変人だ。




私なんかと友達になりたいだなんて。




でも、もう少しだけ頑張ってみようかな。




人を信じる事を。人と関わることを。




「はい。喜んで。」




プロポーズを受けたような大袈裟な返事をした。




途端に翔の顔が明るくなる。




あ、分かった……。この人はバカなんだ。怖いんじゃなくてズレてるんだ。







コンプレックスの塊だったはずの私の心に突然入り込んできた男、広瀬翔。




そんなやつが私の友達となった。




それは、これから起ころうとしているいくつものハプニングの始まりでした。