翌日。
今日はレンくん、いるかななんていうフワフワした気持ちで下駄箱につくと、
「あ...............」
レンくんを見つけた。
だけどレンくん、なんて話しかけることはできなかった。
だって────────、
「.............っ!」
レンくんがいつも私に向けてくれる笑顔を、他の女の子に向けてその子の頭に手を置いていたから。
いつもの、あの笑顔で、他の子の頭をなでなでしてる。
なでなでされてる彼女も、笑顔でレンくんに何かを言っている。
見るからに、楽しそうで、幸せそうで、
そして.............。
「.............どうして??」
ポツリ、と思わず漏れた言葉に驚いた。
なんだ私、1人で浮かれちゃって。
私だけ、だなんて保証どこにもなかったのに。
自分だけがされているだなんて勘違いして。
バカだなぁ、私。
きっと、こんなに胸が苦しいのは勘違いしていて恥ずかしいから。
レンくんが、他の女の子にあの笑顔を向けていて、楽しそうにしてるからなんか寂しいなんて思ってない.............はず。
どんどん苦しくなっていくのを耐えて、
教室に向かった。