「はぁ」



今朝よりも、頭がボーッとする。


いや、クラクラする、の方が正しいかな?



校門を出て、交差点にでた。


赤信号だったので、立ち止まる。


目の前をビュンビュンと車が通り過ぎていった。



立ってるだけなのに、フラフラ足元が定まらない。



「レンくん.............」



そう、呟くと目の前が真っ暗になって、足の力が抜けて────




「っ、ハナっ!!!」



レンくんの声が聞こえた気がした。





───────────*+***


「.............ナ、ハナ」



レンくんが私を呼ぶ声がする。



「ん、レンくん.............」



話しかけるなって言ったけど、レンくんが私を呼ぶ声が心地よくて、思わず笑みがこぼれる。



実際には、そんなことあるわけないからきっとこれは夢かな。


夢でも、レンくんと喋れて嬉しい。


また、ギュってしてくれないかな。






「.............ハナ、」



そうレンくんの声が聞こえて、体がギュって包み込まれた。



「ゴメン」



心地よくて目を閉じていればそう、レンくんの声が聞こえた。



ゴメンって何?

もしかして、どっか行っちゃうの??



ねぇ、レンくん.............。