「おーい、ハナ」


君の声に振り返ると、明るく笑う君が見えた。


「なぁに、レンくん」


呼びかけに応えて、テテテッと駆け寄るとレンくんもこちらに向かって歩いてくる。

歩幅の小さい私に対して、大きいレンくんは2、3歩歩くだけであっという間に距離を縮める。



お互い手を伸ばせば触れられる距離まで近づいたところで、レンくんがいきなり腕を広げて、



「うぁ??」



私を抱きしめるから、ドキッと鼓動が高鳴った。



「レレ、レンくんッ!!」



「ん?なに??」



「なにじゃないよっ、はっ離して!」



「ん、ヤダーー」



「〜〜っ、レンくん.............」




私のドキドキと高鳴って苦しい胸の鼓動も知らないで、レンくんはさらにギュッと強く私を抱きしめる。