そっと包み紙をはずしてその四角いお菓子の端っこを 少しだけ舐めてみた ・・・甘い 甘くてたっぷりのミルク 顔見知りのおじさんが一度だけくれた飴玉の甘さとは全然違う もっとやさしくて もっと温かい甘さ パサパサの残ったパンでもなければ ゴミと判断された野菜の切れ端でもない 口の中いっぱいに広がる幸福感が 女の子の胸を熱くした