桜色タイムカプセル

ギュッ、手のひらを握りしめる。



「俺だって、最初はそう思っていた」


高橋くんが、力強く言った。


あんなに熱く、恋愛を語る高橋くんに少し驚いた。


「俺さ、告白したんだよ。中学から中良かったやつに。で、見事に玉砕」


私とかいくんと、同じ立場。


友達以上で、恋人未満。


そんな関係がもどかしくて、高橋くんは告白したんだろう。



「だけど、俺は1つも後悔していない。むしろ逆に清々しくなった」