桜色タイムカプセル

かいくんは、みんなに必要とされている。



私は、みんなに必要とされていない。



「私なんかよりたっくさん、いい女の子がいっぱいいるはずだし、かいくんだって、困るでしょ?」



「急に仲が良かった子から、告白されたら。てところかな?」



私は遠くで、チョコバナナを一緒に食べる谷口さんとかいくんを見た。



「でもさ、それって全部篠原さんの言い訳だろ?」



高橋くんの言ったことに、私は何の言葉も返せなかった。



「告白して失敗するよりも、今の関係をずっと保っていた方がいい」



私の本心を、簡単に当てられたから。