桜色タイムカプセル

傍から見れば、美男美女のお似合いカップルのようで。



なんでか、私の心はズキズキと痛んだ。



こんなところで自覚なんかしたくない。



こんな私は醜いんだから。



お願い、私が谷口さんに××したことなんて。



「嫉妬……だろ?」



耳に入ってきたのは、あの人気者の声だった。



「素直になっちまえよ。その方が楽なんだから」



「素直になったらなったで、困る人もいる。かいくんはみんなの人気者で、たくさんの人にモテてるんだよ?」



私は殻になった焼きそばのプラスチックを、ゴミ箱に放り投げた。