桜色タイムカプセル

私たちの言葉は、鋭い槍となり、高橋くんの心に刺さっていくのを感じた。



「あ、あれが最後の花火みたいだよ」



谷口さんが、空に指を指し笑った。



うん、可愛い。



ロングの茶髪を、簡単に1つに纏めただけなのに。



「可愛い……」



誰が言ったのかもわからない。



今年最後の花火に紛れ込んでしまったが、確かに誰かは言った。



今年の夏は、とても楽しかった。



「ありがとう、かいくん……」



咲く瞬間に打ち上げられた、私の感謝の言葉。



かいくんには、バッチリ聞こえていたみたいだった。



かいくんは、ずっと、私の手を握りしめていた。