サイズもぴったりで、いつ測ったのかとても不思議なくらいだ。



こんな指環を買うお金なんて、何もなかったくせに。



だからいつも、財布が空っぽだったんだ。



「かいくん……、かいっくん……!!」



大好き。



隣で笑ってくれる姿も、時々見せる男の子の姿も。



大好きっ……!



私はその夜、ひたすら泣いた。



布団にこもり、ご飯も手につかず、お母さんはずっと心配してくれた。



でも、誰も私を呼びにこなかった。



みんなが、私を休ませてくれた。



だったら、私も期待に応えなきゃ、と思った。