桜色タイムカプセル

ついでにと渡されたリップを、私は慣れたように塗っていく。



冬は唇が良く荒れたから、自分でも結構使ってた。



バッグを持ち、ロングブーツを履く。



ブーツと言っても、ヒールがないから子供用みたいなもの。



どんな場所でも履けられて、お気に入りの靴の1つだ。



「よっし、可愛いわ。時間もそろそろでしょ?気をつけて行ってらっしゃいね」



「お母さんも、気をつけてね。お父さんがいないからって、1人で悲しんじゃダメだからね」



「あら、お母さんも随分ナメられてしまったわね。平気よ。あなたがいるもの」