桜色タイムカプセル

お父さんが戻ってくる気配は、一切無し。



手紙の頻度も、2ヶ月に1回まで減った。



正直、私でもお父さんの仕事の詳細はよくわからない。



どんな仕事をしているのかも。



「随分早いじゃない。やっぱり出かけるのが待ち遠しいのかしら」



「あのさ、お母さんの言葉を解釈する限り、お母さんは私たちが付き合ったとか思ってるよね」



お母さんは私を化粧台の前に座らせ、コテッと首を傾かせた。



「今日はデートなんじゃないの?」



「違うから。絶対に違うから」



お母さんの口から出た、予想通りの言葉に、私は即答で弁解した。