「日奈ちゃん。元気でね...」

悲しい顔をしながら、今にも泣き出しそうな施設長。

「今までありがとうございました。」

たくさんお世話になった施設を背中で感じて歩いて行く。

私、中村日奈 高校2年。

ここの施設は両親がいないいわば

捨て子 の子供たちが住んでいる、

高1を過ぎると自動的にここから

独り立ちしないと行けない。