ま、断る理由も無いんだけどね。



自分でもびっくりするくらい甘えきった性格…






「ちょっと出かけてくるね。」


お母さんに声をかけて、外に出る。





出かけると言っても、歩いて3分の自販機まで。
こんな干物な私が着替えるはずもなくお父さんから昔もらった西海高のジャージで。




流石にもう着れないかなぁ…教え子とお揃いのジャージなんてねー



そう考えながら歩いていると、チラホラと学生の姿が見える。




あ、もうそんな時間か…。



下校時間と重なり、余計に今の格好が恥ずかしくなった。


早く買って帰ろう…いや、引き返すべき!?などと考えていたら目当ての自販機が見えてきた。



もう着いたし…まぁいっか、学生さんもそんなにいないし。
たまに高校生に間違われるから違和感は無いはず!!



自販機の前に立ちポケットに入れていた小さな財布を取り出し小銭を漁る。
すると、すぐ近くに人の気配を感じた。

自販機を利用する人だろうと少し横にずれ「先にどうぞ」と小さな声で合図する。


チラッと姿だけ確認して後ろの方へ並んだ。