そう言うと、動きを止めて、私の目を見てきた。顔も真っ赤だし、恥ずかしすぎて、思わず目を逸らす。



すると、両手で私の頬をおさえ、ケイタと目を合わされた。



「好きだよ、チカ」



真面目な表情。冗談なんかじゃないことなんて、すぐわかる。



「ねえ、チカは?オレのこと、好き?」



バクバクと心臓が鳴る。



「わ、私も」



「私もなに?」



「っ、意地悪っ……」



わざとだ。優しくしつつも、意地の悪いことをしてくる。



「私もケイシが好きです……」



恥ずかしくて、敬語になってしまった。くすりとケイシは笑って。



「ね、キスしてい?」



そんなの答えは勿論イエス。
こくりと頷けば、ケイシは



「ほんと、可愛いなー」と言い、



そっと優しくキスしてきた。



「好きだよ、チカ」



「私も、ケイシのこと好きだよ」




初恋 END