ありゃあ~・・・と思いながら、大丈夫大丈夫、と手をヒラヒラさせた。

「細川が・・・あいつがしたのか?一体生田さんは―――――」

 言い募ろうとする彼の後ろに更に人影を認めて、私は指でそれを教える。
 
「紹介して」

 遮られ、一瞬凶暴な顔をして押し黙った彼を無視して、私は後ろから出てきた二人の男性に頭を下げる。

「小川まりです、こんばんは。お世話になりました」

 そしてにこにこして顔を上げたら、長い長いため息をついて桑谷さんが居間へ促した。