そして白い封筒を手にした。
片手でペットボトルを傾けて直に水を飲みながら光にかざすと、紙が一枚入ってるだけらしかった。
・・・ダイレクトメールの新しい送り方?少し首を捻ったが、大して躊躇もせずに開けて中の紙を取り出した。
見た目も内容もシンプル。
目で追ったけど、最初は文字の意味が理解出来なかった。
2回ほど読み返して、それから紙をテーブルに置く。微かに震えた指先を、もう片方の手で包んでこすった。
罫線も入ってない白いだけの紙に、ボールペンで書かれた細い字。
「小川まりさんていうんだね。美人だね。気に入ったよ。これから、よろしく。」
内容にも差出人の名前はなし。
でも判った。一瞬で理解した。これは―――――――――
桑谷さんを追いかけている、ストーカー野郎だ。
勿論確信はない。
彼との件とは全く別に、町で変態に目をつけられただけかもしれない。そして後をつけられて、アパートを知られたのかもしれない。
だけど、きっとあのストーカー野郎だろう。
手紙の、「これから、よろしく」に悪意を感じた。



