「ってことよ。」
平然と話す細田に、表しようのない酷い怒りがこみ上げてきた。
「オイ、細田。どういうことだよ。じゃあ、なんで私をいじめる必要があるんだよ!」
「そんなの決まっているじゃない。私の両親は、出来るなら家族全員殺したかったの。でも、あんたは事故の現場に居たにもかかわらず、死なずにピンピンしてるわ。それが気に食わないの!だから、わざわざ私があんたの通っているこの山佐高校に転校して、あんたの幸せな学校生活を奪って、死ぬまで苦しめてあげてるの!」
「別に苦しんでないから。私は他人を信じてないから。何をやっても私には関係ない。」
いや、私は嘘をついた。流石に私も苦しい。仲間はいらない。でも独りは寂しいから。